Und morgen wird die Sonne wieder scheinen

5/26/2011

御曹司

放蕩者の成り行き、ではないが、彼は一流。いや良い意味で一流半か?その名は、ビーチャム。
彼が殆ど人気がないのは、日本だけではなく、イギリスを除いて欧州もそうであろうが、彼の音楽感、そして彼がなした音楽への情熱及び行動力は並々ならぬものがあるのは周知の事実。



彼の’音楽’を聞いていると、兎に角楽しい。音楽が学問ではなく、教養であり、楽しみであった’旧き良き時代’の産物。彼の音楽に対する、尊敬、暖かさ、深刻ぶらないところ、そして楽々としているところはなかなかにして真似ができないもの。そういったところが、人気の無い所以なのかもしれないが、ドイツ・オーストリア偏向主義の教養主義・教条主義に対し十二分に疑問を与える。

彼の変人振りは言うまでもないが、それ以上に底知らずの財力を背景にした、音楽の愉悦さは一度試してほしい。

今年は彼のBoxをいくつか購入し、どれも本当に楽しめた。彼と共にバルビローリ、ボールトに代表されるイギリス指揮者を再発見してみてはいかが?

5/24/2011

約一年ぶりの復活

はい、約一年ぶりですなぁ。

その間色々ありました。まぁ、普通の人間が一年間ご無沙汰であれば、何かしら良しにせよ悪しきにせよあるものだ。

で、思うことあり、Blogを再開してみようと思う。すなわち"一日一盤"
再開記念?でもないのだが、休み二日目(シフトの関係上)の火曜日、なかなかにして気温が定まらないのだが、"晴れの日"の一枚は、



ベームの『フィデリオ』である。


彼の『フィデリオ』は一体何種類のあるのやら、最近ではMETの60年代のも出るようだし、これからも"宝探し"が増えること間違いなし。

今回のこのCDは(録音、という言葉は使わない)、1955年のヴィーン国立再建の際の杮落しのもの。

超有名なもので、「正規」盤がOrfeoからでたが、このWalhall盤はラジオからのものであろうか?落ち着かない音質だが、当夜の熱気ぶり(そりゃそうだ)は随分と伝わってくる。

私はベームという指揮者をそれほど買ってはいないのだが(CDはそれなりにあるのだが) 、彼の『フィデリオ』と『ドン・ジョヴァンニ』だけは好きだ。後、『死と変容』も。どれも殆どライブである。

彼のライブは殆ど直情径行型といっていいほどの、スタイルで、こういう意味では好感が持てるし、曲にマッチしていると思う。

歌手もクンドリー歌いのメードルを初めとして一騎当千の兵。個人的には彼の戦中のライブ?1944年のものの方がもっと好きだが...